こんにちは!スズです。
働くなら大企業がいいなあ、と思っている方結構多いんじゃないんでしょうか。
私は新卒で大企業に入り、今年で4年目です。曲りなりにも4年働いて
大企業はメリットもあるけど、世間が思っているほど恵まれてないよ!
と実感しています。
ここでは私が感じている大企業で働くメリットとデメリット4つずつをご紹介したうえで、デメリットに対してどう向き合っていくべきか?について私見を述べたいと思います。
メリット
福利厚生はバツグンにいい
大企業に入りたい…
と思う一番の理由として、ほとんどの人が福利厚生の良さを上げると思います。
「実際、福利厚生いいの?」という問いかけに対しては私は迷わず「はい」と即答します。
- 平均以上の給料
- 家賃補助や借り上げ社宅制度
- レジャー施設などの割引利用
- 健康診断などの手厚い保証
などなど、およそ世間の想像を裏切ることはない福利厚生は用意されていると思います。
私自身も、借り上げ社宅に格安で住み、同年代よりも少し高い給料をもらっていると自覚しています(今はコロナで減りましたが)。
特に借り上げ社宅については、実感として+5万円くらいの給料をもらっているような感じです。
これらの福利厚生は決して私が会社に多大なる貢献をしているからもらっているわけではなく、私がその組織に所属しているから、という表面的な理由だけで享受しているものです。
同じレベルの仕事をしていてももっと福利厚生が整っていない会社もあるわけなので、一度大企業の福利厚生を味わうと中々抜け出せないと思います。
ちなみに福利厚生の良さはグループ本社が一番よく、子会社になるにつれて悪くなるのが一般的です。
マニュアルが整備されている
大企業の定義は難しいですが、およそ数万人規模の従業員を抱えている会社も珍しくありません。
そうすると、どうしても社員の統率をとるのが難しいのが現実。
そのため、大企業ではある程度以上整備されたマニュアルが存在します。
口頭で伝えたり、先輩から教えてもらったりということはもちろんありますが、基本的なことはマニュアルや社内向けサイトを見れば解決できるようになっていることが多い印象です。
口頭伝承のあいまいさ、というものは他社に比べると少ない印象を受けます。
社員を効率的に動かさないといけないんですね。
わからないことやちょっと調べたいことはマニュアルやサイトを見ればすぐ解決するので新入社員でもベテランでも、おなじ情報にアクセスできるのはメリットと言えるでしょう。
コンプライアンスに厳しい
昨今の「働き方改革」の影響でコンプライアンスに対する厳しさは増したと思います。
コンプライアンスというと、社外秘の情報を漏らしたら罰則…が先に浮かびますが、
パワハラやモラハラにも厳しいという点も挙げられます。
企業によっては「ハラスメント窓口」というものがあって、上司の許可を得ずに直接そこに相談できるようになっているところも少なくないです。
実際に私の同期も上司からひどい人格否定の言葉やパワハラを長期間にわたりうけ、ハラスメント窓口に相談していました。ハラスメント窓口はすぐに動いてくれて、他の同僚にも聞き取りなどをしてその上司は反省書を書かされた上に配置転換になりました。
また私も以前社宅で騒音被害に遭ったのですが、これもすぐに対応してくれました。
私は働き方改革以前の入社なので、以前は暗黙の内に認められていたハラスメントが、ここ数年で一気に少なくなった実感があります。
やはり大企業は世間からも認知されているという事実があるのでコンプライアンスにはかなり厳しい企業が多いと感じています。
肩書きや社会的地位
大企業○○に勤めている、というだけで何だかかっこよく聞こえませんか?
実際に私も大企業のネームバリューのおかげで得したことも何回もあります。
例えば、クレジットカードの発行を申請したときに電話での審査で、会社名を言ったら「○○にお勤めなら大丈夫ですね」と言われたり、合コンでちょっともてはやされたり(笑)
不動産関係に勤めている友人曰く、大企業に勤めているのであれば20代前半の若者でも投資用物件のローン審査がかなり通りやすいと言っていました。
あとは世界的にも名の知れた企業の場合、初めて会った外国人からも「すごいね」と言われることもありますね。
ネームバリューに関しては大企業に勤める上でメリットはあれど、デメリットはほぼないのではないでしょうか。
デメリット
歯車の一部でしかない
自分にしかできない仕事、というのはないんだな…
「あなたがいなくても仕事は回る」という言葉は最近よく耳にしますが、本当にその通りだなあと思う社会人4年目です。
もちろん、何か特別な技術を持っていたりすればその人にしかできないことがあるのでしょうが、大体の人はそうではないのが現実ではないでしょうか。
特に大企業の場合は従業員もたくさんいるし、入職希望者も多いのでいくらでも代わりを見つけてこられます。
もちろん、たとえば自分が抜けて少しの間は残された人たちは多少バタつくかもしれませんが、それでも仕事は回ってしまうのです。
かつ、上述の通り大企業ではマニュアルなどが整備されている会社が多いのである程度のことは調べながらなら誰でもできてしまいます。
なので、自分は与えられた仕事をきちんと真面目にこなすだけ、そして「会社」というものを円滑に回すのが仕事なのかと考えたこともありました。
でも反対に言えば、誰にでもできる仕事であるからこそ、病気やケガなどの時に、「自分がいないと…」などと思わず休めるのはメリットかもしれません。
ちなみに、大企業における社長(特にグループ本社の社長)はツチノコ並みのレアキャラです。
私も入社式で一回見かけた程度です。
社長というのは社内向け書類の写真や、年度初めの挨拶と言った文面でしか接点のない、もはや架空の人物レベルの存在です。
ほとんどの社員は、社長と一度も話すことなく辞めるのが普通と言えます。
なので、社長の意図や本音というものは全く見えないのが現状。
自分の実力以上の給料がもらえてしまう
大企業の恐ろしさは、とにかく大企業に所属さえしていればスキルに見合わなくてもそれなりのお給料がもらえるということです。
え、それって良くない??
確かにお給料は高いほうが嬉しいのは本音のところ。
ただ、この実力に見合わない給与はそれは自分の実力を過信してしまうという危うさも含んでいます。
日本企業はまだまだ年功序列が強いのでその会社にとどまる限りはそのお給料がもらえますが、実は自分のスキルや実力は世間で通用するレベルでなかったりします。
今貰っている大企業の年収=自分の実力、という勘違いですね。
または会社のネームバリュー=自分の偉さ、という勘違いもよくあります。
私も一回転職エージェントに会ったとき、想定年収がかなり低くて驚いたことがあります。
企業風土はなかなか変わらない
歴史のある会社であればあるほど、年月をかけて作られた企業風土というものは中々変わりません。
電通の「鬼の十則」などはメディアによく取り上げられますが、「鬼の十則」のような名前こそないもののその企業に伝わる暗黙のルールというものは存在します。
私はその業界では最も古い会社に勤めていますが、そういう古い会社は特に昔からのいわゆる悪しき習慣が根強く残っています。
- 時間外労働を美徳とする風土
- 始業時間の数時間前に来て掃除をする新人
- 仕事より大切?な人間関係、ゴマすり
企業の問題というよりもはや日本全体の問題ともいえるかもしれませんが、古い会社にはこういったひと昔前の習慣が色濃く残っています。
私の勤め先も働き方改革で大分マシになったとはいえ、まだこういった習慣を重んじる人たちが一定数います。
もちろん「自分たちが率先して変えていこう」とする管理職もたくさんいますが、「俺が若いころはこんなに楽じゃなかった!」と自分の経験を押し付けてくる人も多いのも事実。
こういう人たち、そして慣習とどう付き合っていくのかで出世が決まったりするので厄介です。
やっぱりいる 働かないおじさん
働かないおじさん…
そんなのどこでもいるよ!
という意見が来そうですが、大企業の働かないおじさんはちょっと特徴があります。
それは「もらえるものはもらう。でも自分からGIVEは絶対しない」という、上述の大企業のメリットだけを享受して、あとは傍観者になるということです。
事実として、大企業にはそういった働かないおじさんたちの掃きだめのような(言い方が悪いですが)部署やポジションも存在します。
大企業はその特性上、一度雇った人を簡単にはやめさせられません。組合がある企業もありますしね。
そして、そういう働かない人がいても会社が回ってしまうのが大企業なんです。
周りからはもちろん冷ややかな視線を送られますが、それでもそれなりの額の給料と福利厚生がもらえるので、そういった人たちは一定数存在し続けるのです。
デメリットにどう向き合うか
これまで大企業に勤めるメリット・デメリットをお話ししました。
じゃあ私は大企業が好きなのか・嫌いなのかと言われれば、私個人的にはメリットのほうが大きいですし、今後も大企業で働き続けたいです。
ではデメリットにどう付き合っていくのが得策でしょうか??
やめない限りはデメリットと付き合っていかなければなりません。
自分の市場価値を把握し高めておく
繰り返しになりますが、大企業の恐ろしさはとにかく大企業に所属さえしていればスキルに見合わなくてもそれなりのお給料がもらえるということです。
だからもし、何か決定的な出来事があっても何もしていないと
あーもうやってられない!
でもスキルも何もないから転職もできない…
という本末転倒な事態に陥ります。
それを防ぐためにスキルを身に着けたり、資格を取るなどして市場価値を高めておくことが必要です。
大企業に勤めている方で「う~ん、この会社に長くいるのはきついかもなあ」と思っている方は一度転職エージェントと面談してみることをオススメします。
その上で、自分の市場価値を高めてくれるスキルを身に着けるといいと思います。
スキルを身に着ければ現在の会社でも評価される要素になることは間違いありません。昇給や昇格の可能性も生まれます。
それら全てを総合的見て、転職するか社内に残るかを決められる「選択する権利」を得ましょう。
福利厚生は享受する
しっかり自分の仕事はした上で、もらえるものはもらいましょう。
しっかり働いているのであれば当たり前の権利として給料や福利厚生は享受する権利があります。
よく働かないおじさんが「給料どろぼう」と言われるのは、給料に見合う仕事をしていないからです。
せっかく大企業にいるのであればもらえるものはもらう、自分の権利は行使すべきです。(もちろんモラルやルールの範囲内で)
その分浮いたお金を蓄財していけば、生活はどんどん豊かになります。これも大企業に勤めるメリットです。
自分の考えも古いかも?という自問をする
私の働く会社でも働き方改革の影響で上下関係や(悪しき)慣習が以前に比べてかなりなくなりました。
入社の若い方たちは入社後の初期教育でも、働き方改革を反映した教育を受けています。
私はその前に入社した年代なので、今でも新人さんと仕事をする時などたまに
え、あなた新人なんだから自分で率先して動きなさいよ…
と思ってしまうことがあります。ジェネレーションギャップ。
ただ、「もしかしたら私も悪しき慣習にとらわれてる…??」と必ず考えるようにしています。
私は今入社4年目の26歳。若いですし、まだまだ新人の部類に入るのかもしれませんが、それでも新人さんとは仕事や年功序列に関する考え方に大きな違いがあると感じています。
何故なら、私が受けた入社後の教育や先輩や上司からの態度というものは、今の子たちが受けているものとは違うから。
そして、今の子たちが受けている教育は、今現在の会社の「こうしていきたい」を反映したものです。
「私の時はこうだった!」にとらわれていては、悪しき慣習はなくなりません。
なので一度立ち止まって考えて、それでもこれはこの子にとっても良くないと思うことは伝えるようにしています。
まとめ
大企業についての私の経験を踏まえたメリット・デメリットをご説明しましたがいかがだったでしょうか?
中小企業も同じようなデメリットあるよ!!
そうなんです、これは大企業に限定した話ではなく中小企業も含めて日本の企業全体にも共通する話だと思います。
大企業のデメリットに嫌になったから中小企業に転職して、それが解決するのか?というと必ずしもそうではないのが難しいところ。
私の今後のスタンスとしては
- 大企業の福利厚生は享受して資産を増やしておく
- 転職したいときに出来るようにスキルを身に着ける
- 現職と転職に役立つ資格をとる
と言った感じです。4年間働いてきて多少なりとも大企業の酸いも甘いもしれたので、メリットは活かしつつ、でもやりたいことができた時に選べるようなる努力をしておく、といったところです。
もし、大企業への転職・就職を考えている方のお役に少しでも立てたなら幸いです。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
スズでした!
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